ここではStallionサーチの機能を簡単にご紹介しましょう。
Stallionサーチの最大の特徴は全体を見渡せるグラフ化機能です。
全体を見渡せるというのは、例えば、お客様がどのようなご意見をお持ちなのかをお客様から頂いたメッセージを全て一つ一つ読まなくても、しっかり内容を把握できるということです。
1)ネットワーク図
日々寄せられるお客様からのご意見に一つ一つ目を通して、お客様のお気持ちに寄り添うことが理想ですが、実際にはなかなかできることではありません。でも、お客様からお寄せいただいたご意見にはできるだけ目を通したい。そんな時にStallionサーチをお試しください。
例えばお客様のご意見がびっしり入力されたExcelのファイルをざっと眺めるだけでも、いろいろと興味深いコメントを発見することができるものです。お客様の生の声には実に様々なありがたい示唆が含まれています。ただ、これを全て読んで理解するには相当な時間が必要になるもの事実です。しかも、どんなご意見を頂戴していたかを全て記憶しておくこともできません。
Stallionサーチはお客様のご意見をしっかりと解析して、どのようなご不満をお持ちであったり、どのようなお褒めのお言葉を頂戴できているのかを、その背景に基づいて分類してご覧に入れることができます。
以下の図はエネルギー関連について、東日本大震災前に独自の調査を行った結果を表示したものです。お客様の関心事が電気料金に集中しているのは当然としても、調査当時には代替エネルギーやオール電化住宅にまで関心が寄せられていたことがわかります。
このネットワーク図では、先にご説明させて頂きましたように、お客様のご意見全体を解析して、分類をしています。そのため、具体的にどのようなご意見を頂戴しているのかを見渡すことができるようになっています。
ネットワーク図の小さな球体はお客様から頂戴した個々のご意見を表しています。これらのご意見の内容がお互い近いものは近くに、ご意見の内容が他と違う(遠い)ものは遠くに配置されるようになっています。さらに、互いのご意見の内容が意味的に近いものは薄いクリーム色の円で囲まれます。この円のことをクラスタといいます。この円の中に含まれているものは、似たような言葉が含まれていたり、内容がとても似通っていると判断されたものが含まれています。
ネットワーク図を見ることでお客様から頂戴したご意見がどのように分類できるかがわかるようになります。「これは商品Aのこと、これは商品Bについて、こちらは商品Cの話かな」と自分で分類しなくてもStallionサーチがしっかり分類してくれます。もう会議室の大きな机でお客様から頂戴した「お客様カード」を一枚ずつ分類する作業は必要ありません。
それと、こうした作業の時に困るのが、「これには商品Aのことも商品Bのことも書かれているけど、どこに分類したらいいの」という時。こういう時、どちらか多くコメントされている商品の方に分類してしまうでしょうか。それとも大事なコメントがされている方の商品に分類してしまうでしょうか。悩むところですね。
例えば、商品Aと商品Bの双方のパッケージについてお客様からコメントを頂いていて、どちらかと言えば主に商品Aのことにコメントがされているという時、一応、このコメントは商品Aに関するコメントとして分類することになると思います。でもその瞬間に、商品Bについてのコメントは埋没してしまうかもしれないのです。
そこで、ネットワーク図では、関係のあるコメント同士を赤い線で結んで、互いに関係があることがわかるようにしてあります。上記の例のように、商品Aと商品Bの両方に関係するコメントは、商品Aに分類されたコメントの群れと商品Bに分類されたコメントの群れの双方に赤い線で結ばれることになります。
※調査データ保護のため文字にはノイズが加えられて見えにくくなっています。
上記のような説明だと、すこしわかりにくいかもしれませんので、下の絵で少し簡単にご説明してみます。
Stallionが行っている検索を簡単に表現すると次のようになります。例えば、「アップル」という言葉だけで検索をしてみると、アップルパイも、アップルジュースもアップルコンピュータも一緒に検索されることになります。そこで、これらを「背景にある意味」を考慮して分類するとすると、「食品」と「コンピュータ」というカテゴリに大別できますよね。Stallionはこの「背景にある意味」つまり、文脈を判断して検索対象を分類することができるのです。
右側の図の二つの楕円がStallionのネットワーク図のクラスタにあたります。つまり、仲間としてまとめられるものがクラスタとしてグループ表示されるということです。例えば、お客様から頂戴したコメントを一つ一つ内容を読んで確かめなくても、Stallionは「意味」や「背景」などをもとに関係性を分析し、分類をして表示をすることができるのです。